高知さんさんテレビ

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第119回 高知さんさんテレビ 番組審議会議事録

日時
平成21年1月14日(水)14:00~15:30
場所
高知さんさんテレビ 2F 会議室
対象番組
「黒猫はいた!? ~ゴッホ“ドービニーの庭”の謎~」
テレビ新広島制作
平成20年12月20日(土) 15:00~15:55 放送

議事内容

  • ひろしま美術館30周年を記念して制作された、ゆったり楽しめる良い番組だ。大きさも構図もほぼ同じゴッホの2作品「ドービニーの庭」を興味深く比較し、ハイテクを駆使した検証作業を通して、絵画鑑賞の楽しさや有益な知識を教えてくれた。
  • フランスやスイスなどツボを押さえた現地取材を行い、音楽の使い方やナレーターの声の調子も良かった。「PR用特別番組」としては効果的であり、広島に出かけた折には、この美術館に足を向けさせるきっかけを与えてくれるだろう。
  • 2作品の相違点、「黒猫が描かれているかどうか」の謎解きが番組構成の中心だが、「猫の有無」よりひろしま作品で猫が「消された理由」やその歴史的背景を追究する方が重要ではないか。当然わいてくる疑問に答えてくれないまま不完全燃焼に終わった。
  • 「新発見」のように装った番組だったが、ゴッホの原作に黒猫が描かれていたということは既定の事実であり、後世、誰かが消したというのは分かっていた話ではないか。いろいろ詰め込んだ割には冗長な印象を受けたし、不必要なものも目立った。
  • 構成上、問題があったと言わざるを得ない。芸術作品にとって重要な要素、同時代の作家、シェフネッケルによる加筆話や贋作論争など、本来、前提とすべき事実関係が未提示のまま、番組を進行させている。また、科学的検証作業も厳密さを欠いた。
  • 猫が消されたかどうかより、ゴッホの絶筆かもしれないこの絵画が、ナチスの弾圧をかいくぐり、いかに数奇な運命をたどって、平和のシンボル都市・広島にやってきたか、ということの方が追跡すべきもっと重要なテーマではないか。
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