高知さんさんテレビ

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第117回 高知さんさんテレビ 番組審議会議事録

日時
平成20年10月1日(水)14:00~15:30
場所
高知さんさんテレビ 2F 会議室
対象番組
「光と影 ~光市母子殺害事件 弁護団の300日~」
東海テレビ放送制作
平成20年9月12日(金)25:10~26:05 放送

議事内容

  • 耳目を集めた光市母子殺害事件の裁判過程を、弁護団の活動にスポットを当て、被告の生活史や心理状況にも迫ろうと試みた意義あるドキュメンタリーであり、ややもすると一方的、という印象が拭えなかったマスコミの裁判報道に対し一石を投じた番組だ。
  • 特に、一、二審の無期懲役判決に対し、最高裁が「死刑含み」で広島高裁に差し戻した注目の裁判で、テレビ情報番組などによる犯罪被害者への同情や“弁護団バッシング”のような風潮があったにもかかわらず、丹念に「本当の姿」を探求しようとしたジャーナリスティックな姿勢は、逆に、報道する側の在り方をも問い直す効果をもたらした。
  • ふだんあまり関心がなかった弁護士の活動や犯罪被害者、加害者に対する意識が変わった。人が人を裁くという行為において、われわれ一般人は一面的見方がいかに危険なものであるかを認識させられた。同時に、来年から導入されようとしている裁判員制度の問題点を提起したといえよう。
  • 「光と影」のタイトルで、それぞれが何を示唆するのかよく分からなかった。「情状酌量」を狙った前の弁護団と「殺意の否定」を基本とした後の弁護団の弁護方針の大きな変化、二つの弁護団に所属した弁護士の立場などについて、もっときちんと説明、提示して欲しかった。
  • 重たいテーマを扱い、重要な社会的問題提起をしたと評価できるが、「あるべき社会の姿を求めていた」という最終パートのナレーションは説得力に欠けた。手弁当で21人もの弁護士が結集できた理由や法廷戦術としての便法と実際の状況、とりわけ、被告の「幼児性」に対する番組制作者としての主体的な判断、見解などもちゃんと示すべきではなかったか。
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